小さな企業の経済学
「変化するものだけが生き残る」 |
デフレ経済下の経営ポイント
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昨年末から日本の景気を引っ張るかに見えたIT関連企業の業績がアメリカの景気後退とともに急速に落ち込んでいます。 株価も低迷していて、日本の経済全体が先行き厳しい状況となっています。 今、現役の経営者で、デフレ経済化で会社を経営した経験のある人はいないでしょう。デフレーションは、ご承知のようにインフレーションと反対で、物価が下落し、売上がダウンし、給料などの収入が減り、それが消費のさらなる低下を招くというスパイラル化を伴った悪循環の経済現象です。 このような状況下で会社の経営はどうしたらいいのでしょうか。 対策はいろいろありますが、最も基本と考ええられることは下記の通りです。 まず、第一に売上ダウンにどう対応するかです。市場自体が縮小するわけですから、ライバルのシェアを食うということがポイントです。営業活動に社長以下全社員が力を合わせ、ライバルのお客さんを奪うわけです。 次は、新しい商品開発や売り方の開発、あるいは発明と言ってもいいかも知れませんが、これによって新しい顧客をつくり出すことです。 デフレ経済下では、消費者の財布のひもは固くなる一方ですから、魅力ある商品や便利な販売方法の開発をしないと売上は下がるだけです。いま、話題となっているお菓子と玩具をドッキングした商品とか、午前中に注文すると午後には届くとか、業界で今までにない複合商品やサービスが売上を伸ばすのです。 これらを実行するには社長はじめ、全社員の意識改革が必要です。今までのやり方ではダメなんだ、今までのやり方を変えないと生き残れないんだ、という意識が強くなるほど、その会社は勝ち残る可能性が高くなります。 「強いものが生き残るとは限らない。賢いものが生き残るとは限らない。変化するものだけが生き残る」とは進化論で有名なダーウィンの言葉です。今まさに各社は、デフレ経済の中で生き残りをかけた経営を強いられています。生き残って繁栄するのは、変化することができる会社のみだといってもいいでしょう。 皆さんの会社をどう変えるか、全社員で考え、コンセンサスを得ながら改革に力を合わせてください。 |